中小企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の活用。非対面・非接触のビジネスツールの推奨。福岡、北九州でDX化支援の実績多数。AIやIoTの導入ならお任せ下さい。

DX推進コラム

2021-10-04

【中小企業かごしま8月号】中小企業におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)の活用

(中小企業かごしま 8月号より)

知って得する「DX」~非対面の販売と業務

話題のDX(デジタルトランスフォーメーション)が、どう経営に役に立つのかを4回シリーズで、お伝えする2回目は、非対面の販売と業務について考えてみます。

対面し、言葉と表情を交わすことは、人間関係やビジネスの構築・維持の基本的重要事項ですが、
コロナ禍により対面が制限されたことや労働生産性向上への取り組 みから、
IT 導入補助金等の補助策で、非対面・非接触のビジネスツールが強く推奨されています。

しかし、現状は「うちには関係ない」「効果が見えない」「どうしたら良いかわからない」という方がほとんどではないでしょうか。

今回は、ビジネスシーンごとに、どんな方策があるのか、身近な事例をご紹介いたしますので、
DX に取り組むきっかけにしていただければ幸いです。

⑴「小売店の決済」

セルフレジやキャッシュレス決済がコンビニや有名メーカー自販機で導入されたこともあり、
高齢者含めた一般市場は、急速に非接触決済に慣れつつあります。
スマレジもセルフレジ対応、他の安価なレジも追随必至です。
売る側は、買う側の変化へ適合し、労働生産性向上とコロナ対策強化を検討してみてください。

⑵「業務進捗情報の共有」

受注~仕入or 製造~出荷業務の中で、担当営業は進捗具合が分からず、
何度も電話などで問合せをしていたという、H 製作所事例(AIPA テキストより)では、

モニター画面に同期表示

10万円のモニターと無料のGoogle ドライブ共有領域活用で、倉庫内では全員が一目で、また外出先からでもGoogle ドライブアプリから、進捗確認ができるよ うになりました。

工程や要員配置の管理などをExcel で行っている企業であれは、格納場所をクラウド上に置き、
閲覧許可を工夫するだけで、一気に社内の情報共有レベルは向上します。
また取引先やお客様との情報共有にも使えます。

⑶「散在する店舗や工事現場の管理」

スマホ

文章での報告にかえて、動画や画像での状況報告が簡単にできるようになりました。
スマホで360度回転の現場動画や写真に報告コメントを添えてみることから始め、慣れたら管理アプリを探してみる、AI の画像分析導入検討へ進むといった、気楽にだんだんと進められるのが、DX 化の特徴です。

⑷「提案、見積書類管理」

脈から要旨を取るBERT というGoogle 開発の自然言語処理機能のおかげで、
各種書類は、Excel やPDF 保存すれば、その全文から検索することができるようなアプリが登場しています。
曖昧で複雑な「話し言葉」から要旨を取って検索する、文書中の日付や件名を自動分類認知してくれるなど、なかなかの優れものです。
似たケースを探すのに時間をかけることはなくなっていくでしょう。
現在は有料ソフトが主流ですが、全文検索のフリー(無料)ソフトの登場など、コスパの高いものの登場に、乞うご期待です。

⑸「受注処理」

事務

FAX、電話、メールなど様々なツールから受けた受注情報をまとめる、という手続きは、面倒で人手がかかり、間違いも起こりやすい業務です。
例えば無料のGoogleフォーム(Excel 形式で自動蓄積)を用意し、お客様にスマホやPC から受注情報を入力していただく方法があります。
取り組んでいただけるお客様から順次、データ連携を定着していきましょう。

問合わせや相談も、お客様と気楽さを感じるSNS やグループウェアで繋がれたなら、実対面にはない親密印象と利便性を得られるかも知れません。

次回は、「処理の自動化」について書きたいと思います。
(次回は11月号に掲載)

【執筆】有限会社インテリジェントパーク代表取締役
一般社団法人AI・IoT 普及推進協会九州支部支部長
荒添 美穂